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自由気ままに作った1/24カーモデルの資料とまとめ

小ネタ集:カーモデルのボディの筆塗り方法を考察するの巻

Category: 小ネタ集  Tags: クルマプラモのちょい小ネタ  
小ネタ集 筆塗り塗装編1


小ネタ集第2回。
今回はカーモデルのボディを筆塗りで仕上げる際の工程と考察について書こうと思います。

相変わらず何処に需要があるか分からない内容ですが、カーモデルにとどまらず「筆で広い面を平滑に塗りたい」という方々にも参考になるかと思います。 
そもそも何故コイツはカーモデルのボディを筆で塗ろうという苦行と暴挙を特化させるようなことをしているのか?

自分のカーモデル歴は小学校5年生までさかのぼります。
もちろんその頃から高価なエアブラシ一式を揃えることも無く(存在さえ知らなかった)、筆でペタペタとハミ出しながら制作していました。

思えば環境と金銭的な要因がデカかったと思います。
一軒家なら庭先でスプレーなりエアブラシなりをぶわーっと吹くことも可能ですが、幼少期から集合住宅に住む機会が多かった自分にとって結構臭いとか塗料の飛散とか、上下左右のお隣さんに気を使うもんなんですよ。
また金銭的な面でも余裕が出来るようになったのも二十歳を過ぎてからでした。

もちろん集合住宅でも頑張って排気システムを自作されている方もおられますし、金銭的に余裕のない方でもお金を貯めてキチンとスプレーやエアブラシ一式を揃えている方もいらっしゃいます。

言い訳になってしまいますが自分の場合、当時そこまでのエネルギーをカーモデルに注げませんでした。
十代の頃は音楽に興味を持ち始めたり、どうやったら女の子にモテるかとか、エロいことに興味持ったりとか色々ありますからねww
まあ、それだけエネルギー使ってもあんまりモテなかったんですけど( ´・ω・`)
そんなもんです。

前置きが長くなりましたが、このような色々な要因が重なり合ってスプレーやエアブラシで塗装するよりも筆で塗ることが慣れてしまい、現在の制作スタイルに落ち着いたわけです。
…と言っても、この筆塗りスタイルで大体今のクオリティになったのはここ5年ほど。
現在でも様々なマテリアルが新しく発売されており、まだまだ研究の余地はあると思います。
後々新たな方法が判明した際にはその時にまた記事にするとして、今回は現在まで判明している方法をご紹介したいと思います。


さて、1枚目の画像は現在自分が使っている塗料です。
画面右から、タミヤアクリルカラー・ガイアカラー・Mr.カラー・水性ホビーカラー。
前に転がっているのはターナーアクリルガッシュ、後ろはホルベインアクリラガッシュです。
ここではその特性上、「ラッカー系」「水性アクリル系」「不透明水彩アクリル絵の具系」の3種類に分類して説明します。



①下地

細かな傷や形状チェックは見えづらいですけど光の反射を利用すれば可能なので、基本的にサーフェイサーは使いません。
また筆塗りは塗膜が厚くなりやすいので、それを防ぐ理由もあります。
どうしてもチェックしたい場合は、部分的につや消しラッカー系塗料のグレー系で代用することが出来ます。



②使用する筆


小ネタ集 筆塗り塗装編2


こちらが現在自分が使用している筆です。
この他に爪楊枝なんかも使ってます。
弘法筆を選ばず…と言いたいところですが、お前は空海でも何でもなければ熊野筆も使ってるだろうとww
でもホント熊野筆はここ最近使い始めたばっかりなんですよ。

基本的に獣毛の平筆であれば特にこだわりはありません。
以前アクリル毛も使ったことがあるんですが、コシが強すぎて塗膜を掘り返すことがあったのでそれ以来使ってません。

上から、ハセガワさんの熊野筆 平筆(短)・タミヤさんの平筆No.3・ポストホビーさんのオリジナルの筆です。

ちなみに一番下の筆はクリアー専用にしています。
下層の塗膜を掘り返さないためと筆目が残らないようにと、大きめで毛足が長めのものをチョイス。

更に真ん中のタミヤさんの筆は塗料の含みを考えて2/3ほどに毛をあらかじめ抜き、ハンドリング向上のために柄の後ろの部分を4㎝ぐらいカットして使っています。

あとハセガワさんの熊野筆、他の模型用筆と比べるとお高めですけど塗料の含み・ハンドリング・コシともにかなり良くオススメです
( `・ω・´)b

あ、細部用の爪楊枝は最初に塗料が爪楊枝に染み込むんですが、ある程度染み込みきった状態の方が塗りやすいので、使用した後は捨てずに先端をを洗って色別に保管しておくとイイと思います。

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ホビーサーチ  タミヤ 平筆No.3 (幅約8mm)

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③塗装手順

基本的にカーモデルはまずボディを塗装してから

クリアー塗装→研ぎ出し→窓枠→スミ入れ→組み立て 

の順ですが、私の場合は窓枠を塗ってから

組み立て→ボディ塗装→研ぎ出し→クリアー塗装→スミ入れ

としています。
理由は窓枠の修正がしやすい、研ぎ出し→クリアー塗装の便宜上の2点があります。
これは後程…。

余談ですが、窓枠の塗装など細かいところを筆で塗る場合、筆を持っている手の小指の第二関節をボディのどこかに触れさせて息をとめながら塗ると安定しますよ。



④本塗装


小ネタ集 塗装編3


本塗装ではリターダーを投入することで極力筆目を消していきます。

右はクレオスさんのMr.リターダーマイルド。
こちらはラッカー系塗料用。
左はタミヤさんのペイントリターダー。
こちらは水性アクリル用。

Mr.リターダーマイルドでラッカー・水性共に一応兼用できるのですが、過去に水性ホビーカラーのクリアーに使ったところ、原因不明ながらも若干黄変したのでそれ以来水性系は水性アクリル専用のものを使っています。

こちらを塗料に投入するんですが、この量が難しいんです。
この塗料の薄め方で仕上がりが決まるといっても過言ではありません。
バッチリ決まれば研ぎ出しが不要になる事もありますが、薄すぎると隠蔽力が落ちてムラムラに…。

一概に「この量!」というのは言葉で表すのが難しいので、とりあえずスポイトで10~15滴、塗った感じを見て更に10滴、塗った感じを見て更に5滴…というように臨機応変に対応して筆の感覚で覚えるしかないようです( ´・ω・`)

ちなみに自分は水性アクリルはほとんどリターダーのみで薄めていきます。
ラッカー系も基本ほぼリターダーで薄める感じですが、水性・ラッカー系どちらにおいても筆で塗っていて「なんかノビが悪くなったな…」と思ったら薄め液を、塗った筆目が消えにくくなったらリターダーを…と使い分けるようにはしています。
瓶横の説明にもあるように、リターダーを入れすぎると塗料そのものが永久に乾かないという事態が発生するので、程々に薄め液に変更してくださいね。

塗料自体は結構濃いめです。
どちらかというと塗装面を平滑にさせることより色をのせることを優先しているからですね。
また、今のように湿度のある季節はつや消しは筆塗りでも白化が起きるので一応注意です。

不透明水彩アクリル絵の具はチューブから出したままだと相当濃いので、適宜水性ホビーカラー薄め液で薄めて下さい。

あ、あと、不透明水彩アクリル絵の具は普通の薄め液などでは筆を洗うことが出来ない(1回固まると溶けない)ので、トライデントさんのブラシエイド、または文房堂さんのアプトを使用して筆を洗っています。

余談ですけど、ブラシエイド・アプト共に容器の蓋が割れるので、別の容器に移し替えといたほうがいいですよ( ´・ω・`)

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⑤研ぎ出し→クリアー塗装

カーモデルの研ぎ出しと言えばクリアー塗装後に行うものですが、筆塗りの場合はクリアーの前に本塗装の塗膜をヤスリで削っていきます。
所謂「中研ぎ後のクリアーオーバーコート」ってやつですが、間のクリアー工程をを挟まない変則的なスタイルですね。

ラッカー系やアクリル絵の具系は乾燥が早いほうですが、安全マージンをとって自分は1週間ほどインターバルを置いています。
水性アクリルは乾かないということは無いですけど、乾燥が遅く元々塗膜が弱いので長めに乾燥時間をとっておくべきです。

その1 ラッカー系塗料
800番の紙ヤスリで研いだ後、クリアー塗装。

その2 水性アクリル塗料
1200番の紙ヤスリで研いだ後、クリアー塗装。

その3 不透明水彩アクリル絵の具
乾燥後はつや消しとなるので、水性ホビーカラークリアーを一度を塗った(捨てクリアー)後に800番の紙ヤスリで研いでクリアー塗装。

研ぎ出す時は水研ぎのほうがヤスリの目が詰まりにくいのでやりやすいのですが、いかんせん表面の状態がつかみにくくミスが多くなるので自分は空研ぎでやっています。

勿論、削り粉が舞うので防塵マスクなどをして必ず対処してくださいね。
塵肺とか顔料中毒とか一応怖いなーと思うので。

それぞれのヤスリの番手は削り粉が合体して上手くヤスれなくなる限界の粗さ。
なので、削りすぎに注意してください。

ヤスリは指の腹に収まるサイズくらいにカットして使うと作業がしやすいですよ。
また800番だとクリアーを塗装した時に磨き傷が残る場合があるので、800番で研いだ後に1000番・1200番で仕上げてみるのもいいと思います。

更に塗料の種類に関係なくメタリック系(パール系も)は研いでしまうと色調が変わってしまうので、基本的に研ぎだせません。
④で触れたリターダーの薄め具合でほぼ決めるようにします。
これらの塗装が難しいのはエアブラシでも一緒ですね( ´・ω・`)

水性アクリル塗料に関しては塗膜が弱いので塗装面に触れずに、ガラス部分やタイヤ・ホイール部分、シャーシ部分などを駆使して車体を支えながら研ぎ出して下さい。
これが③で触れた便宜上の理由です。
次の日の掌の筋肉痛は覚悟してくださいww
その他の塗料もできるだけ触れないほうがいいと思います。

ちなみにガラス部分についた削り粉は綿棒にコンパウンドをつけて拭き取ればとれますよ。


小ネタ集 塗装編4


この時ミスった窓枠などを修正するのですが、上の画像はその際に使うゲルインクボールペン。

黒が三菱鉛筆のユニボールシグノ。
銀がぺんてるのハイブリッド。
どうやらハイブリッドのほうは廃番のようですね( ´・ω・`)

基本的にどこの銘柄でもゲルインクなら大丈夫だと思いますが、出来るだけ細いほうがいいと思います。
ほとんどのクルマの窓枠は黒か銀なのでこれさえあれば簡単に修正できます。
これが③で触れた理由です。
窓枠色がハミ出したボディを修正するよりも、ボディ色がハミ出た窓枠を修正する方が簡単で目立ちにくいんですよね。

また黒いほうはスミ入れにも使ってます。
こちらもミスった時には綿棒にコンパウンドで修正できます。

クリアー塗装に関しては水性ホビーカラーを愛用しているのですが、塗膜が弱い代わりに下の本塗装の塗膜に対する侵襲性が低いため使っています。
以前ラッカーを使った時、本塗装の塗膜が部分的にヒケて悲惨な事になりました( ´;ω;`)

もしこの時点で塗膜の凹凸が気になるようならコンパウンドをかけてみて下さい。
ただ水性アクリル系のクリアーはコンパウンドで微妙に溶けだすので、やりすぎは禁物です。
塗膜に爪を立てたりとかもダメですよ。

ですので、完成後むやみに触れられません( ´・ω・`)
移動させるときはサイドガラス部分を持って移動させてますww
ただ海外製塗料のモデルマスターなんかは塗膜が固いらしいので、ここら辺は今後の研究課題です。



以上で今回の塗装編は終了です。
筆塗りに限った話ではないですけど、コツはとにかく時間と手間を惜しまないこと。
それでもエアブラシで塗られたツヤツヤの作品には到底かなわないです。
ただ自分はプラモにこれじゃなきゃだめだというものは存在しないと思います。
作ってる人が楽しむ、それを見た人が楽しむ。
それが一番だと思います。

ものすごく長くなってしまいましたが、読んでいただいてありがとうございます。
制作とモチベーションの一助となれば幸いです。
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テーマ : 模型・プラモデル    ジャンル : 趣味・実用

Comments

 
こんにちは~。
御無沙汰しております。
今回のネタは、どこかの研究所や学校の研究考察の様でした。
いや~、ビックリです。
筆塗りでここまで綺麗に塗装されている謎を知りたいと思ってました。

小生も幼少の頃からプラモを触っていますが、エアブラシやら導入したのは、約10年位前からで、金銭的に余裕が出来てからです。クリヤー、研出しをやりだしたのは、ここ4年位前からです。
ですので、筆塗りで塗装していた時期も相当あったのですが、ここまで研究熱心に塗装を行なっていませんでした。

さんさんろく様も、色んなトライアンドエラーを繰り返されて、ここまで綺麗に塗装出来る技量を身に付けられたのだと感心するばかりです。

細かい部分では、小生も筆塗りを実施する機会がありますが、未だに、はみ出た!塗料が硬かった!柔らかすぎた!等のミスを連発しています。
今回の記事を参考にさせて貰いたいと思います。
 
>BLADEさんへ

こんにちはー(`・ω・´)

以前ネットで色々調べた時、筆塗りについて1個所で詳しく情報を得られる場所が見当たらなかった経験から、今回はまとめがてら記事にしてみた次第です。

塗装に関しては未だに失敗することがあるので、実はあんまり好きな作業じゃないんですww
まだまだ確立された方法も少ないですが、それだけ楽しむ余地が残されているのかなと思います。
希釈率に関してはもうちょっと論理的な尺度があれば上手くまとめられたのにと、また全体的にまとまりのない文章になってしまったのが歯がゆいですが、何かの参考になればうれしいです。

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さんさんろく

Author:さんさんろく
変態ドリ車好きのへなちょこアマチュアカーモデラー。
インスピレーションのままに、好き勝手に作っております。


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