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自由気ままに作った1/24カーモデルの資料とまとめ

完成品:PP1 ビート

Category: 完成品 > アオシマ  Tags: 完成品  ホンダ  アオシマ  
アオシマ PP1 ビート 1


美しき軽へ。 
制作いたしましたのはアオシマさんから発売されていたSパッケージ・バージョンRシリーズ№78"RSマッハ ビート"でございます。
現在ではザ・チューンドカーシリーズ№38として同内容で発売されていますね。

1991年5月に販売開始となったビートは量産車では世界初となるフルオープンモノコックボディ、更に軽自動車としても初めて4輪ディスクブレーキを採用した、技術的にみてもエポックメーキングなクルマ。
同年代軽スポーツカーの中でも唯一NAながら自主規制の64psをカタログ値で叩き出すエンジンをMRに配置し、特にライバルとされる92年発売のAZ-1、91年11月発売のカプチーノと並んでABCトリオと言われる中でみてもやはり独特のホンダらしさを存分に発揮したパッケージングであり、後継にあたるS660が発売された現在においても若年層にも人気のある、長年多くの人々に愛されるクルマとなっています。
またホンダ創業者の本田宗一郎氏が見送った最後の4輪車としても有名であり、同社NSXをダウンサイズしたような内外装のスタイリングも長く人々を引き付ける魅力の一つですね。
実際の開発においては両者開発陣の交流等は無かったそうですが、ルームミラーのみ意図的にNSXと同一としたそうな( ・ω・)

プラモデルとしてはアオシマさんが90年代前半に1/24スケールとしてキットをリリース。
2018年現在でもこの一社のみのプラモ化となっています。

キット内容として大別すると、ノーマルとホンダツインカムFEEL'sパーツが付属した無限エアロ装着のRSマッハ仕様の二種類。
RSマッハ仕様にFEEL'sパーツが付いてるのは一部パーツを共用するため。
当時明確なブランド記載はほぼされていませんでしたが、SパケVer.R等過去のシリーズにおいてはFEEL'sパーツが付属したキットが発売されていた事もあり、その名残もありますね。

前後バンパーは近年みられるような別パーツではなく、ボディ一体成型。
その為無限エアロ仕様の場合はバンパー・サイドステップを金型のコマを替えることで対応しています。

ホビーサーチ  アオシマ ホンダ PP1 ビート '91

Amazon.co.jp 青島文化教材社 1/24 ザ・モデルカーシリーズ No.39 ホンダ PP1 ビート 1991



ホビーサーチ  アオシマ RSマッハ PP1 ビート '91

Amazon.co.jp 青島文化教材社 1/24 ザ・チューンドカーシリーズ No.38 ホンダ RSマッハ PP1 ビート 1991



キットレビューでも触れましたが、キット企画案は元々RSマッハさん側からアオシマさんへと掛け合ったもので、ただ当時新規金型代が予想以上に高額だったため、まず第二希望の純正色再現成型のキットを限定生産してもらい、その後各パーツ一部をFEEL'sパーツランナーや同社モーラスポーツカプチーノと共用する形で費用を抑えて調整、2003年のリリース以降はほぼ定期的に再販…という経緯だそうで。
過去には商標に関して何となく各メーカー側とも目を瞑りながら企画・販売されてきたり、近年では自動車メーカー・パーツメーカーへ申請・許諾を得るのが主流となっている中、この逆のスタイルは現在でも珍しいんじゃないかなーと思います( ・ω・)


アオシマ PP1 ビート 2


それだけこのクルマが情熱を注がれる対象であるという事を表す逸話のようにも感じると共に、以後プラモメーカーだけでなく各関連業界の相互作用によってより様々なクルマ文化が醸成されていく機会が増えていけば良いなーと素人ながら夢想する反面、今後このように末永く愛されるクルマが出てくるのだろうか、そもそも「クルマを愛でる」という概念自体が後世に残るのだろうかとも思ったり…。

実際このビートを含め「軽スポーツ」というカテゴライズの発生、またそれだけに止まらずクルマ全体の技術・デザイン双方の多様性と円熟は80年代後半を頂点としており、経済動向と相関する日本のモータリゼーションは例えば欧州におけるそれとは全く異なります。

潤沢な資金に依存してしまった文化と言ってしまえば乱暴な語弊になるかもしれませんが、世界的にも評価された類を見ない多くのクルマを生み出してきた特異な日本の多様性。
戦後に国民車構想から生まれた「軽自動車」というカテゴライズが規格を徐々に拡大しつつも、最終的にモータースポーツをコンセプトとして据えるところまで辿り着くその発想そのものが狂ってる 日本モータリゼーションの極北にて円熟味の最たるものだと個人的には考えますし、そんなところにも人々は魅了されるのかなと。

単純に考えてサイジングにしても馬力にしても制約ありまくりな軽自動車でスポーツを意識する事自体、正直何もアドバンテージはない訳で、もうそれならカッコ良さにステータス値を全振りしてしまおうとも感じられる、公道に出ればラフタークレーン車に踏み潰されそうなくらい小さく低い体躯に収めた、流麗でホンダイズム全開なボディデザインは、軽自動車の中で随一の美しさだとも思えるのです。


アオシマ PP1 ビート 3


その魅力をいち早く汲み取ろうとしたのか、アオシマさんが手掛けたキットは金型年次としてはモーターライズからディスプレイモデルへと主流を移行してから数年経ったやや古い部類に入る中では、エンジンやシャーシのモールドが当時としてはかなり精密なものとなっており、部品点数を抑えながらも非常にリアルに作ることができる、それでいて難易度は高くないという絶妙のバランスが取れた良キット。

MRという特性上、宙に浮くように橋渡しが目立つリア足回りのアーム類や排気系もちゃんと別パーツ化されて、こういうところはアオシマさんが先述したこのクルマの特異な趣きに応えようとする設計思想が感じられます( ´ω`)

ボディや内装等の各部モールドの経年劣化もほぼ無く、定期的に再販されながらもしっかりとメンテされているようです。

今回はキット内容を尊重しつつ、現在の観点かつ自分の持ち合わせるスキルと兼ねて、細部の合いや表現を中心に手を加えて制作。
ヘッドライトリフレクター加工やハードトップの合い調整、また車高短化に伴う前後アーム位置の見直し等を行っています。

ヘッドライトリフレクターはボディ裏にプラ板を積層後、表面をリューターで彫り込んでいく作業を行いましたが、純正形状を狙ったものの思ったほど表現に抑揚が無く、思い切って社外品に交換したっていう体で作っちゃった方が良かったかなと反省。
足回りに関してはフロントはロアアームを一部プラ板から作り直し、サスペンションのバネを短縮加工。
リアはメンバーとフレームの接着位置を変更してメンバー上げ加工とし、同じくバネを短縮加工しています。

特にリア足回りのジオメトリー変更は、車高短化において非常に効果的。
副次的に素組みだと間延びしてしまっているマフラーとバンパーとの位置関係も改善されました。


アオシマ PP1 ビート 4


使用したボディカラーはガイアノーツさんのバーチャロンカラー限定色、VOL-103パールローズディープレッド。
ハードトップはMr.カラーGXのGX2ウイノーブラックを塗装。
クリアーはいつもの水性ホビーカラーH30。

主な改造点は
◆ リアエンジンフードを新たに開口しインタークーラーを作製
◆ ロールケージ前半分を作製
◆ フロントロアアーム作り直しとリアメンバー上げ加工
◆ 同社19インチ用旧引っ張りタイヤを小径・幅詰め加工
◆ フロントサイドディフューザーをプラ板から作製
◆ マフラーエンドをフジミ180SX後期純正2本出しの片側へと変更

リアバンパーとボディサイドインテークは開口。
リアエンジンフードにインタークーラー穴を新造したのはE07AからE07Zターボへと載せ替えを行ったという設定から。
あとはステアした時に干渉しそうだったフロントインナーフェンダーも加工を施してあります。

ボディカラーはメタリックの粒子も細かく、深みのあるリンゴ飴のような非常に綺麗な色。
車両の小ささが強調されないようにと高級感のあるカラーを選びましたが、例えば他にはNSXだったり、マツダ車全般やトヨタ・日産4ドアとかも合いそうな汎用性のある良い色ですわ( ´ω`)

全体的に素組み+αの雰囲気を意識して変更点を最小限にし、キットパーツを生かす方向性。
いつもバカみたいに各部弄ってるんで、こういう(これでも)シンプルな作例も出来るんだぞというアピールも兼ねつつ…(;^ω^)
やはりキット素性の良さにも助けられておりますです。


アオシマ PP1 ビート 5


もうちょっと薄いタイヤをチョイスすれば更に車高を下げる事も可能。
ただ、走りそう・動きそうっていう質感としてはこのくらいが限界値じゃないでしょか( ˘ω˘)


◆ おまけ

いつものようにオープン状態を。


アオシマ PP1 ビート 6

アオシマ PP1 ビート 7


他のクルマよりフルオープン状態でもどっか抜けた感じがあまりしないのは、やはり基本設計から考慮されてるのも要因でしょうかもね。


※制作記まとめはこちら→ アオシマPP1ビート制作記
※キットレビューはこちら→ 購入キットよもやま話:アオシマさんのPP1ビート
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変態ドリ車好きのへなちょこアマチュアカーモデラー。
インスピレーションのままに、好き勝手に作っております。



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